「出版社でのお仕事」ある女性の初めての経験

私は恵。
地元ではそこそこのレベルの大学を卒業しそこそこの会社に入社したものの、会社の人間関係に耐えられず、入社半年で辞職して無職生活が続いていました。
求人雑誌などを見て時々アルバイトには行ってみるものの、なかなか定職に就くことはありませんでした。それでもまだ実家で暮らしていたせいか、気が向いた時にアルバイトをして自分の時間が十分にとれるその生活に慣れてきていました。
両親はそんな私に『家でゴロゴロするために恵を大学まで行かせてやったんじゃないんだけどね!』とか『彼氏もいなくて永久就職の見込みもないくせに、せめて働いてくれればいいのに!』などと言う愚痴を散々聞かされます。
本当に嫌気がさすほど、顔を合わせると『今日の予定もいつものゴロゴロ?』等と嫌味を言われます。
『うるさい!私の勝手じゃない!』と反抗はしてみたものの、両親の言う事もうなずけます。
私が親の立場だったら…同じ事を言うかも知れない。
そんな日々が続いていたある日、偶然買った雑誌に“雑誌編集アシスタント募集”の求人広告を見つけました。成績はともかく文学部を卒業した私。文章を書く事も雑誌編集の仕事にも興味はありました。
とりあえず履歴書を用意し、面接をお願いしてみました。
電話で対応してくれた男性はとても丁寧で優しい印象を受けました。
『そんなに大きい会社じゃないんだけどね。ほんの数人でやっている出版社なんだけど、それでもよければ面接に来てくれる?』
男性はそう言いましたが、私には会社の規模なんて関係ありません。
“自分が興味のある編集関係の仕事ができて、優しそうな男性がいて、それに人数が少ないという事は、その場に慣れれば逆に居心地がいい職場になるんじゃないか”“何よりも口うるさい親も静かになるだろうし、編集のアシスタントをしてるなんてカッコイイじゃない!”と、そう思いました。
住所を確認しながら面接に行ってみると、見るからに古いビルの3階の一室がその会社でした。
“見た目は何か怪しげ…”そう思いましたが、そんな事は気にもせずに鉄製のドアをノックしました。
すぐにドアが開き『こんにちは、今日の面接の子だね?』と中に招き入れられました。
その声は電話応対をしてくれた男性に似ていました。
“顔もいい感じ。ここなら頑張れるかも?”
そう思いながら応接間のソファーに座りました。
二人の男性が私の目の前に座りました。一人はさっきの電話応対の人、もう一人は社長かな?という感じの年配の人。あ、もしかして年配と言うのは失礼な歳かも知れない…
年配の人は私の履歴書を見て『文学部を出ているの?ありがたいけど、うちではどこまで実力が発揮してもらえるかわからないよ。当然だけどアシスタントだからね。テレビで見るような編集部とはちょっと違うから。』と言いました。そう言われても、私は“編集の仕事に携われる”というだけで有頂天になっています。『もちろん大丈夫です。頑張ります。』と、やる気をアピールしました。すると、
『じゃあ決まりと言う事で。今からでも大丈夫?』と言われ『はい!』と返事をしました。もう、嬉しくてたまりません。
『じゃ、とりあえずうちで扱っている雑誌がこれだけど…』と出された雑誌はSM雑誌でした。
思っていた分野とまるっきりかけ離れた世界に戸惑いを感じながらも出された雑誌を一通り見てみました。緊縛されて犯されている女性、複数の男性に囲まれて押さえつけられている全裸の女性、体を密着させたままロープで吊るされている男女。
そんな写真を目にしながらも“これでアシスタントって、何をするんだろう?”と不安がよぎりました。しかし、“きっと仕事ってこれだけじゃないよね?だって出版社だもん…”と自分に言い聞かせました。
『じゃ、部屋の中を案内するね。』と年配の男性は隣の部屋に私を連れて行きました。
湯沸かし台の横を通り扉を開けるとそこは殺風景な部屋に殺風景なベッド、そのベッドには手錠や縄などの緊縛道具が備えられていました。
すぐに電話の時の男性と一番若そうな男性が入ってきて私を羽交い絞めにしました。
『えっ?何ですか?』と言うと年配の男性は、『彼がコメント執筆係、若い彼が写真係、僕が…わかりやすく言えば演出担当かな?で、君はその大切なアシスタント。』と、男性3人がかりで私を全裸にしてベッドに固定しました。
『とりあえず緊張をほぐしてあげるね。』と、年配の男性が私の体にオイルを塗っていきます。
電話の男性もそれを手伝います。もう一人の男性はビデオ録画をしていました。
『やめてください…』と言っても身動きがとれません。次第に私の体も気持ちよくなっていきました。
『息が荒くなってきたね…ほら、リラックスして…自分の体に素直になっていればそれでいいから…』
そう言いながら二人の男性の手が私の全身を這いまわり続けました。
とても長い時間に感じました。私の体は大きく反応し続けました。
私の体が男性のものを入れた初めての経験でした。

その日から私の就職先が無事に決まりました。
初日は簡単な軽めの仕事でしたが、次の日から仕事量は少しずつ増えていきました。
決められた制服はありませんが、私服の替えは必ず持って行かなければいけない職場です。
しばらくはこの出版社でアシスタントの仕事を続けることになりそうです。

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