無料官能小説「オタサーの先輩」(男性向け)

大学に入学して一週間。
好きな分野の勉強ができて、友達にも恵まれて私は楽しい大学生活を送っていた。
しかし、ただ一つ気がかりなことがあった。
それはオタク男性だらけのサークル、所謂オタサーに入部してしまったということだ。

私は絵を描くことが好きで、イラスト部に入部した。
体験入部の時に女性部員を見かけて、男性が多い中でも上手くやっていけそうだと
安心して入部したのだが、実際女性部員はめったに来ない。
女性部員が私だけと言っても過言ではない状態だった。

「ねえ、今日も部室でご飯食べるでしょ?」
私に一番近づいてくる先輩だ。
「あ、じゃあそうします」
先輩は私のことが気になっていて、近づきたいがために
部室でご飯を食べることを勧めてくるのは知っていた。
私は人の誘いを断るのが苦手で、学食で友人とご飯が食べたくても
いつも部室に行っていた。自分の気持ちに素直になれば、
誰かの気持ちが犠牲になると思っているからだ。

その翌日は、バスの列に並んでいると先輩からLINEが来た。
「一緒に学校行かない?」
どうやら私を見つけたようだった。私がいるところが
なぜわかるのだろうかと奇妙に思った。少し怖い。
私はバスが去るまで既読をつけないようにした。

そんなこんなで先輩との微妙な関係はだらだら続いた。
自分にとってよくないことだと思っていたが、きっぱりと断る勇気はなかった。
私はサークルを辞めて、先輩との関係を断った。
しかし詰めが甘かった。LINEで連絡が取れる状態だった。
「最近部室来ないよね。何かあったの?」
私は何とも言えなかった。「他の事が忙しくて、サークルやめちゃったんです」
先輩のことが嫌で、とは言えなかったので、適当な理由をつけて返信した。

私はもう先輩に会いたくなかった。LINEも早く消したいと思った。
しかし、学校近くで車に乗っていた先輩に見つかってしまった。
「ねえ、今から出かけない?」「今からって、私これから授業です」
「少しは息抜きした方がいいから、サボってもいいと思うよ」
なんてだらしないんだ、と思った。どうするかと思いきや、先輩は車から降りてきて
私を無理やり乗せた。
「あの、どこに連れていく気ですか。私は授業に出たいんです」
「真面目だなあ。少しは遊んだほうがいいよ。」
車に乗ってしまった以上途中で降りるわけにもいかないし、降ろしてくれそうにもない。
どうすることもできず、私は黙って乗っているしかなかった。

着いた先はホテルだった。
これから一番恐れていることが始まってしまうのではないかと思うと
吐き気が襲ってくるほどだった。
部屋は簡素だった。もう少し綺麗な部屋だったらよかったかもしれないが、
部屋が綺麗でもどうせ幻滅するだろう。
「初めてだよね?」いきなりデリカシーのない質問をされ、
本当にセックスする気なのかと疑った。
突然、キスされた。強引で汚いキスだ。私のファーストキスはあっけなく奪われた。
しかもラブホで、好きでもない人、というか正直嫌いな人に。

キスはどんどん深いものになっていく。苦しい。
服を脱がされて、乳首に強く吸い付かれた。
「んっ!んん!」
絶対に声なんか出すものかと思って、漏れてしまいそうな声を抑える。
「気持ちいい?もっと可愛い声聞かせてくれていいんだよ」
そう先輩が言うと、私の弱いところにずぶりと指が入った。
「ああん!ああ!」
「わあ、すっごいエロイ声出るじゃん」
指はどんどん奥に入っていき、私から溢れる液体で指は濡れていった。

「じゃあ入れちゃおうか」
声が聞こえると、その大きくなったものが私へ宛がわれた。
とうとう最悪なことになってしまった。もう取り返しはつかない。
ありったけの抵抗が頭の中をよぎったが、もうどうすることもできなかった。
「最低。最低。どうしてそんなことするの、馬鹿」
「可愛い子はいじめたくなるんだよ」
モノはどんどん奥へと進んでいく。気持ち悪い。誰かに助けを求めたいが、
そんなことできるはずもない。
諦めるしかない。そう思った瞬間、私の体はそれに貫かれた。
「アン!アン!」ひときわ大きく高い声が部屋に響く。そして厭らしい、
ぐちゃぐちゃという音も。
「いいね。やっぱり思った通り気持ちいい。セックス最高。好きでしょ?」
「あ、ああ」
ろれつが回らなくなり返事すらできなかった。
私を犯しているのは、恐怖心と虚無感だ。
こんな風になってから、挿入がナマだったということに気が付いた。
もうすべてが終わったと悟った。
「ンン!出すよ!中出しだ!」
私の中でそれが弾けたのを感じると、目の前が真っ暗になり意識を手放した。

その後私は一人でシャワーを浴び、ホテルに一番近い駅まで送ってもらって一人で帰った。
家について、部屋にこもってわんわん泣いた。
幸い妊娠はしていなかったものの、これ以上先輩との関係は続けられないと思い、
LINEの連絡先を消した。そうして私は先輩と他人になった。
もう私はあの人の後輩でもなんでもないのだ。
しかし、あの行為は私に深い傷を残した。今でも男性を信用できずにいる。

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