官能小説「雨の日」

雨の日。少し憂鬱な日。主婦には天気は大事でしょう?洗濯だってあるし、雨の中買い物も嫌だし。
でも私はシャワーを浴びて、お気に入りの下着を身に着ける。ミディアム丈のスカートにブラウス。
あまりにも気合の入った格好よりも普段通りがいいのは知ってるの。ふと時計を見ると13時。・・・もうすぐね。
ピーンポーン。さりげなく香る甘い香水をつけてインターホンに向かう。「はーい」「宅配便です」ガチャ。
「ハンコお願い出来ますか?」とびきりの笑顔で彼が言う。「あ、ちょっと中で待っててもらえます?すぐに取ってきます」
そう言って私は彼を招き入れる。パタンー・・。静かに扉が閉まると先ほどのとびきりの笑顔の彼とは思えないくらい、いやらしい雄の顔をした彼がそこにいた。
「奥さん不用心ですねぇー。仕事してるとはいえ男を家にあげるなんて」ニヤニヤしながら私に近づいてくる彼。
「へー。そんな清楚気取った格好しちゃって。どんなに着飾っても顔は嘘つかないよ」そう言った瞬間彼の唇が私に触れる。
始めは優しく唇に触れる程度のキス。そしてだんだん私の唾液も全て飲み込まれてしまいそうな激しいキスに。
あぁ。ダメだー・・。キスひとつで私の体は反応してしまう。「ほら、いやらしい顔してる」全て見透かしているかのように彼が囁く。
「待ってたの。ずっと。待ってたの」顔を蒸気させた私が言う。「お願い。めちゃくちゃにして」と言い終わらないうちに彼に激しく抱き寄せられ首筋に舌が這う。
彼の息づかいが聞こえる。そのままブラウスの上から彼の大きい手が撫でるように上下する。そしてゆっくりとボタンに手をかける。
上からボタンを外すのと同時に彼の舌は降りてくる。「ーあぁっ」思わず声が出てしまう。
「声出していいんだよ。雨だからね。近所にも聞こえないよ。だから雨の日に呼んだんだろう?いやらしい奥さん」そう言って見つめる彼。
カァッと全身が熱くなる。もう我慢できない。
私から彼にキスをする。それに応えるように彼も舌を絡めてくる。そのままスカートをまくって太ももを彼の手が行ったり来たり。
「どうする?ここでいいの?」彼が耳元で私に尋ねる。「お願い・・」それ以上私は言葉にならなかった。
突然後ろを向かされ勢いのあまり靴箱に手をついた。それと同時にスカートをお尻が丸見えになるまでまくられパンツを剥ぎとられる。
「ちょっ、ちょっと待って!」慌てて彼を静止しようと声をかけたのと同時に彼の固いものが私の中に入ってくる。
「ああぁっ!」私の声が玄関に響く。「どう?犯されるの好きでしょ?」ハァ、ハァ。彼の興奮でうわずった声。ますます濡れてしまう。
「ダメ。そこ・・」パンパンパンッ。彼の動きが早くなる。「あぁ。ダメなの。わたし・・・あぁん!」思い切り後ろにのけ反り絶頂に導かれてしまった。
ハァー、ハァー。崩れ落ちる私を抱き留めリビングに運ぶ。「気持ち良かったんだ?」ニヤニヤしながら私に聞く。
「もぅ、言わせないでよ」少しはにかみながら答える。「犯されるのも好きとは、やっぱり変態さんだねぇ。でも大丈夫。最後はしっかり愛し合おう」
そう言うと私を優しくソファに寝かしてくれた。そしてゆっくりと彼のものが入ってくる。
あぁ。さっきとは全然違う。彼が動くたびにくちゅくちゅといやらしい音が聞こえてしまう。
「いやらしい顔。もっと見せて」私の頬を撫でながら彼は言う。きっと私の顔は赤く染まり、発情したどうしようもない女の顔をしているのだろう。
「もう、ダメ。わたし・・」言葉を詰まらせながら伝えると「一緒にいこう」と急に動きが早くなる。
パン、パンッ。パンパンパンッ。「愛してるよ」ハァ、ハァ。「えぇ、私もよ」
「-ッん!」「あぁっ!」二人同時に息が上がり彼の体が私に倒れかかってくる。そして余韻のキスをする。
時計を見ると14時。夕飯何にしようかしら。だってこれは退屈な主婦の遊び。

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